“とっておきの”カナディアンロッキー・バスの旅
第一回
 
 
Jステーション・バンクーバー 里見綾子

今ベストシーズンのカナディアンロッキー! 日本からご家族や友達が来るあなた、今どこに旅に出ようか迷っているあなたも、ぜひ今の時季の ロッキーを訪れて欲しい。高くそびえる山々、静かに水を湛える湖をはじめ、大自然の色、壮大さに 癒されること間違いなし。今回は、カルガリー空港から入る定番のロッキー観光とは一味違う、 お勧めナンバーワン、バスでの旅をご紹介。
この旅での走行距離は、3泊4日で約2300キロにも及ぶ。これは福岡から東京を抜け、青森までも及ぶ距離。これでもBC州のほんの一部と知ると、カナダの広大さを再認識させられる。お勧めの大きな理由は、目玉のロッキー観光に加え、ワイナリーで有名なオカナガン地方他、BC州の小さな町も巡ること。この欲張りなバス旅で、広大なカナダを「体験」しなきゃもったいない!

【希望の街・ホープ】
希望の街・ホープバンクーバーのダウンタウンを朝8時に出発。 国道1号線を東に走り、まずはホープを目指す。ここはシルベスタ・スタローンの出世作映画「ランボー」のロケ地としても有名な町。ここまで出発から1時間半で休憩1回目。途中ハリソンホットスプリングスへ繋がる出口135も通過し、 こんな近くに色々リゾートがあったということにも気づく。
ホープは1986年のバンクーバー万博時に併せて建設されたコキハラハイウェイの基点でもある。『ビーバーの毛皮を求めてやってきた商人の安全を希望(HOPE)した』ことに由来している。バンクーバーをはじめカナダの都市部しか知らなかった私には、こんな内陸の小さな街がまた興味深く感じられた。「グッドモーニング!」と話しかけられ、地元の人のフレンドリーさにほっとした。

【川の出会うところ・カムループス】
再びハイウェイを東に進み、メリットを抜け、フライフィッシングで人気のラックルジュン湖畔で昼食のお弁当を食べた。本当に静かだ。ここは「北の国から」で有名な作家倉本總氏のテレビドラマ「ライスカレー」のロケ地となった場所。ドラマの中で、夢見てカナダに渡った青年が作った丸太小屋が、今なお残っている。ここまで来てバンクーバーから約3時間半。途中途中、1時間半くらいで休憩が入るので、長距離ドライブできつい感じは全くない。
次に通過するカムループスでは、バンクーバーとは少し趣が違う風景が広がってくるのに気づく。この地方は降水量が少なくとても乾燥した地域。周りの山々に時折赤黒く焼けた山火事の跡が見られる。
街の中心部を流れるのはロッキー山脈からはるばる流れてきた南北それぞれのトンプソン川。カムループスとは先住民シュスワップ族の言葉で、「川の出合う場所」。昔から毛皮交易の要地としても栄えた。周辺には200もの湖が点在し、フィッシングのメッカにもなっている。乾燥した大地から水と緑あふれる丘陵地帯へと、ここから徐々に入っていく。黒い日除けがついた朝鮮人参畑や、牛馬などの家畜がのんびりする姿を見られる景色がしばらく続く。バンクーバーであくせく生活している自分に、こんなノンビリ車窓を眺めるなんてなかなか無かったこと。このカムループスからイエローヘッドハイウェイを北上すると道路脇には白樺や乾燥地に生える松ポンデローサが水脈に沿って生えている。

【澄んだ水から広い谷へ】
supahats fallsそうこうしているうちに約7時間もバンクーバーから走り、だいぶ内陸まで入ってきた。ここで立寄ったのがスパハッツフォールズ。州立公園ウェルズグレイにあるこの75メートルの高さの滝はもちろん、その崖に逆さに生えている木々の生命力、峠と谷の景色のコントラストに圧倒される。
この公園内には樹齢500年を超える原生林の森があり、ブラックベアやムースなど野生動物も多く生息している。氷河湖や滝も多い。「水の公園」といわれる公園への入口、クリアウォーター川流域の湧水にはミネラルが多く含まれ、1991年には世界的な水のコンクールで金賞を受賞している。 最後の休憩で立寄った観光案内所にある大型ムース像は、ほぼ実物大とのこと。これから野生動物に出会える予感でワクワクしてきた!
そして約9時間半のドライブ後、初日のゴール、ベールモントに到着。「険しい山の谷」という意味通りの町で、周囲にそびえる山とともに、目前に迫ったロッキーへの期待もいやおうなしに高まる。 ここは本当に小さな町で、車で10分もあれば周りきってしまいそうな所。1周した後ホテルに入り、翌日に備えた。
いよいよ明日はロッキー観光のハイライトともいえる各スポットに立寄っていく。私にとって、自然に癒されるのが一番の目的であったロッキーバス旅。カナディアンロッキー最高峰のマウントロブソンから始まり、ジャスパー、アイスフィールドパークウェイ沿いの壮大な山々、雪上車でのコロンビア大氷原観光と明日からの行程に期待で胸がいっぱいだ。

 
(文中の行程は予定であり、道路状況などにより変更となる場合があります。)
 
記事:Jステーション・バンクーバー 里見綾子
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